2023/05/26 10:07
最近、読み応えのある児童書をみつけたので、
ご紹介します。
題名は、
学生時代、英文学を専攻した私にとっては、
タイトルだけでも興味をそそられるのですが、
帯に谷川俊太郎氏の推薦文が寄せられていたので、
迷わず手に取りました。
小学5年生のビンナム君が、
近所の文房具店の店主、
シェイクスピアおじさんから、
シェイクスピア作品のあらすじを教えてもらう中で、
人生をより良く生きるヒントを得ていくというお話。
シェイクスピアは、
16~17世紀にかけて活躍したイギリスの劇作家で、
その作品の伝えるメッセージは、
400年以上を経た現代でも、色褪せません。
「想像力しだいで人生は思いどおりに変えられるという意味だよ」(P.18)
シェイクスピアの四大喜劇のひとつ、
「真夏の世の夢」のポスターを見て、
ビンナム君が、
そこに書かれているセリフ
「想像力は魔法のようなもの」とはどんな意味かを
シェイクスピアおじさんに尋ねる場面。
嫉妬、憎しみ、裏切り、虚栄心、猜疑心等、
人間の本質の暗部を描く作品が多い中でも、
子供に読み聞かせるのにふさわしい道理が、
わかりやすく綴られていて、
大人でも読み応えのある1冊だなと思いました。
実はこの本、
はじめて読むじんぶん童話シリーズというシリーズもので、
ご興味のある方は是非。
「シェイクスピアのいる文房具店」
シン・ヨンラン・文 チュ・ソンヒ・絵 キム・ハンソル・解説 小栗章・訳
彩流社(2015)
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書影は「版元ドットコム」からダウンロードしたものです。